「原発をとめた裁判長」 映画上映 樋口氏が講演
岐阜市の県図書館で2月25日、ドキュメンタリー映画「原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち」の上映が行われました。樋口英明・元福井地裁裁判長による講演会が行われ、約300人が参加しました。主催は「さよなら原発・ぎふ」です。
同映画でも取り上げられている樋口氏は、2014年に関西電力大飯原発の運転差し止めを命じる判決を下しました。講演で樋口氏は「『原発事故は甚大な被害をもたらすので、高度の安全・耐震性が必要であるのに、原発の耐震性は極めて低い。よって原発の運転は許されない』と、簡潔明瞭な理論で判決を導いた」と説明しました。
その上で、「原発問題はエネルギーや環境保護の側面が語られるが、その本質は『原発は自国に向けた核兵器である』という国防問題である」と指摘。「脱原発の運動は50カ所以上の原発をつくらせなかったという成果がある。珠洲市の原発建設計画を止めた人たちは英雄だ」と語りました。
参加者から「国に忖度(そんたく)しない裁判を進めるために行政裁判こそ裁判員制度が必要ではないか」「福井の原発を止めよと岐阜からも声を上げたい」「全国民が当事者として考えてもらいたい」などの質問や意見がありました。