岐阜 講演会行われる
建国記念日の11日、岐阜市で「関東大震災朝鮮人虐殺はなぜ起こったのか?」をテーマに、関原正裕日朝協会会長が資料を示して講演しました。県歴史教育者協議会や教職員組合、平和委員会など8団体で構成する2024年ピーストークデイ実行委員会主催。
政府は関東大震災時に起きた朝鮮人虐殺について、一貫して「事実関係を把握することのできる記録が見当たらない」として政府の関与について口を閉ざしています。
関原氏は国が「記録がない」と言い張る理由について二点指摘しました。一点は、朝鮮人や社会主義者に対して厳密な取り締まりをするようにと、内務省や埼玉県が出した電文こそが民衆や新聞の流言蜚語(ひご)の元であり「国の関与が大きく、責任が重いことを認めざるを得なくなるから」と説明しました。
もう一点は、日露戦争下進められていた植民地支配の中で、日本軍が現地の朝鮮人を弾圧し虐殺を行ってきたため、謝罪や賠償という国家の責任に向き合わざるをえなくなるからだと指摘しました。
参加者からは「国に煽られたと言っても民衆の差別意識の問題はどうか」「中国人はなぜ殺されたか」などいくつも質問が出ました。