小・中学校の給食無償化求める!
岐阜市で、小中学校の給食無償化を求める署名に取り組んできた実行委員が中心になり「岐阜・学校給食を考える会」が発足しました。26日の発足式には27人が参加しました。
署名実行委員会は2022年秋から、子育て世代への負担軽減を訴えて小中学校の給食無償化を求める署名に取り組み、5,000人を超える署名を3月市議会に提出しましたが、不採択となりました。
発足式で署名実行委員会から引き続き会長を務めることになった稲生勝氏(摂南大学教授)は、全国的な学校給食無償化の運動の高まり、5月県議会での「高校卒業時までの子ども医療費窓口負担の無料化及び学校給食費の無全会償化を求める意見書」の可決などの経緯を説明。学校給食の無償化は義務教育の無償化の観点からすべての子どもに安心安全な給食を保障すべきだとして、今後は給食費無償化とオーガニック給食の実施を求める運動としていくことを提起しました。
稲生氏による農薬使用や遺伝子操作された食品の人体への影響、国の食と農の不十分な政策などの説明の後、実際に地域の有機野菜を学校給食に取り入れている千葉県いずみ市、長野県松川町、韓国の華城(ファソン)市などの事例がDVD「希望の給食」で視聴しました。
早川麻理子名古屋経済大学人間生活科学部管理栄養学科准教授は「子どもたちへの贈りもの~今、おとなの責任を果たす~」と題して講演しました。食品ロスをつくり上げる国の政策を批判し、「未来に生きる子どもたちが環境保護や農業、製造業を含めた地球規模で考える持続可能な食事を実践的に学べる」と学校給食の意義を語りました。
岐阜市は自校給食のほか2~3校分を調理する共同調理場をそれぞれの学校敷地内に5カ所設置しています。共同調理場のある小学校周辺の住民からは「毎日の臭いと騒音に悩まされている」という実情が話され、地域ぐるみで学校給食にかかわる問題を考えていく必要が確認されました。
会は28日、岐阜市議会に「学校給食無償化実施」と「国に学校給食無償化を要望する」二つの請願を提出しました。